Full transcript
0:00楽しみ に し て い た 家族 旅行 で 一致 の 父 が
0:03突如 行方 不明 に なっ て しまう 。 必死 に 探す
0:06一致 たち [音楽] だっ た が 見つから ない
0:08まま 時間 だけ が 過ぎ 。 それ から 4 年 後 一致
0:12たち は とんでも ない 事実 を 知る こと と なる
0:14。
0:15家族旅行中にサービスエリアで消えた父親失走から
0:194
0:19年後に発見。家族が絶した恐怖の真層とは?
0:25みんなは家族旅行が最悪の思い出になったことってある?
0:29家族旅行か一致は何があったんだ?
0:32せっかく楽しい思い出だったのに残念だったね。何があったか詳しく。
0:38実は数年前にとんでもない事件に巻き込まれてしまったんだ。よかったら聞いて欲しい。
0:44数 年 前 、 母 と 父 と 私 の 3 人 で 年 に 1度 だけ
0:48高齢 に なっ て い た 家族 旅行 に 出かけ た の と
0:52言っ て も 家族 出かける の は もう 何年 ぶり
0:56だっ た か な 。 ここ数年は母と
0:582
0:59人で温泉に行くのが定番だったけど、その年は珍しく父の方から
1:04俺も行こうかな
1:06んて言い出してきて、え、あの父がと母は少し驚いたけど、
1:13丁年も近いし、こうして
1:153 人で出かけるのも最後かもしれないな。
1:19って言われたらなんだか断れなかった。
1:22うち の 父 は 典型 的 な 昭和 の 頑固 タイプ で
1:26感情 表現 が 苦手 な 人 だっ た 。 ど なる よう な
1:29こと は ない けれど 距離 感 が あっ て 子供 の 頃
1:33から 正直 少し 苦手 だっ た 。 で も 私 が 大人 に
1:37なっ て から は 家族 と し て 必要 以上 に 干渉 し
1:41ない ちょうど いい 距離 感 が あっ て それ なり
1:44に うまく やっ て い た と 思う 。 だ から 久し
1:47ぶり の 家族 3 人 で の 旅行 だけ 楽しみ に し て
1:51い た の は 事実 だっ た 。 向かっ た の は 父 が
1:54若い 頃 に よく 仕事 で 通っ て い た と いう 温泉
1:57地 。 高速 道路 を 使っ て 片道 4 時間 ほど 。
2:01運転 は 父 、 助子 席 に は 母 。 私 は 後部 座席 で
2:05スマホ を いじり ながら のんびり し た 時間 を
2:08過ごし て い た 。 途中 昼食 と 休憩 を 兼ね て
2:12サービス エリア に 立ち寄る こと に 。
2:14そこまでは特に変わった様子はなかった。むしろ普段はぶっキラ棒な父が珍しく昔話なんかして母も笑っていたくらいトイレ休憩をしようという話になって父が
2:29先に行ってるわ
2:30と車を降りて行った。母と私はその間に売店でお茶や軽食を買ったりしてのそばで断していたところが
2:4010 分経っても 15
2:41分経っても父は戻ってこない。
2:44おかしいわね。
2:45母が言って私がトイレまで様子を見に行った。でもそこにも父の姿はなかったらしい。念のため駐車場を
2:541
2:54周してみたけど見当たらない。車に戻ると財布もスマホもそのままだった。え、車内には父のスーツケースも残されたまま何ひつ持たずに突然姿を消した。まるで蒸発するように。
3:11まさか倒れてるとかじゃない。
3:13慌ててサービスエリアのかかり員に相談し、警備員が探してくれた。それでも全く見つからない。トイレでもなく売店でもなく裏口や隣接道路にも移っていない。ついには警察に通報することになった。警察もすぐに捜作を始めてくれたけど、その日はどこにもいなかった。
3:36地図を広げ、謝載カメラや防犯映像を確認しながらの捜作が数日続いたけど、何の手がかりも残っていなかったんだ。
3:45おいおい、いきなり不穏だな。
3:48一ち乳ち父どこ行っちゃったんだよ。
3:50家族旅行で行方不明なんて大問題だぞ。
3:54あの日から私と母の生活は一変した。警察にはすぐに届け出を出したけど結果は事件性なし、事故や自殺の可能性も低いとの判断。
4:05つまり 自分 の 石 で 姿 を 消し た 可能 性 が 高い
4:09と いう こと だっ た 。 で も そんな はず が ない
4:12と 私たち は 思っ て い た 。 財布 も スマホ も
4:16持た ず 、 荷物 も その まま 。 トイレ に 立っ た
4:19数 分 の 間 に ふイっ と 消える なんて あまり に
4:22も 不 自然 だ よ ね 。 私 と 母 は 警察 が 探し きれ
4:27なかっ た 場所 を 自分 たち で あちこち
4:29探し回っ た 。 サービス エリア 周辺 の 臓器林
4:33、 近く の 川 、 捨て られ た 建物 や 民家 、 遠方
4:37の 病院 や 痛い アンチ所 まで 父 の 行き そう な
4:40場所 、 思い出 の ある 土地 も 一通り 回っ た 。
4:43ビラ も 配っ た し 、 ネット に も 情報 を 出し た
4:46よ 。 垂れ込み が あれ ば すぐ に 飛ん だ 。 それ
4:50で も 見つから なかっ た 。 あの 日 の あの 時間
4:53から 父 の 痕跡 は 完全 に 消え て い た ん だ 。
4:57生き て いる の か もう い ない の か さえ 分から
5:00ない まま 時間 だけ が 過ぎ て いく 次第 に 周囲
5:04の 関心 も 薄れ て いっ た 。 親戚 たち も もう
5:07諦め なさい 。 きっと どこ か で 暮らし てる ん
5:10だ よ と 言い 出し 始める 。 で も 私 と 母 は どう
5:14し て も 納得 でき なかっ た 。 父 が 失踪 する
5:18よう な 人間 だ と は 思え ない 。 口数 が 少なく
5:21不器用 で ぶっキラ棒 だ けど そんな 大胆 な
5:24こと を する 人 じゃ ない はず だ 。
5:27何かきっと理由があるんだよね。
5:29母が呟いたその言葉に私は返事ができなかった。月日が立つごとに希望よりも疲労感の方が上回っていく。それでも私たちは父が帰ってくる日を信じて玄関の鍵を必ず開けて眠るようにしていた。
5:46どこに行ったんだろうな。突然消えるなんて怖すぎるだろ。
5:51でも突然なくなる人って結構多いみたいだよ。
5:55あれからよね。 ようやく 日常 に 戻り つつ
5:58あっ た 私 と 母 は その 日 も 夕飯 を 囲ん で い た
6:01。 テレビ で は よく ある 番組 地方 の 港町 で
6:06新鮮 な 魚介 をリポーター が 堪能 する と いう
6:09もの だっ た 。 美味し そう だ ね 。 いい な 。
6:12こう いう とこ 行き たい ね 。 そんな も ない
6:15会話 を し ながら 私たち は 番組 を 眺め て い た
6:18。 だ が 次 の 瞬間 画面 の 奥 に 太覚え の ある
6:23後ろ姿 が 映り込ん だ 。 母 と 私 は 顔 を
6:27見合わせ た 。 気 の せい か と 思っ た 。 で も 数
6:31秒 後 、 カメラ が 別 の アングル に 切り替わっ
6:33[音楽] た その 瞬間 、 画面 に 父 に そっくり
6:37な 人 が 映っ た 。 間違い なかっ た 。 4 年 経っ
6:41て 少し 吹け た けど 、 [音楽] あの 目 、 あの
6:43口元 、 あの 立ち 方 絶対 に 父 だ 。 今 の 今 の
6:49お父さん じゃ ない 。 思わ ず 叫ん だ 私 に 母 も
6:52目 を 見開い て 頷く 。 幸い 録画 し て い た 番組
6:56で 巻き戻し 、 何 度 も 確認 し た 。 何 度 見 て も
7:00そこ に 移っ て い た の は 失踪 し た 父 。 ただ 父
7:04の 隣 に は どうせ くらい の 見知ら ぬ 女性 が い
7:08た 。 地元 の 人 な の か 笑い ながら 父 に
7:11話しかけ 肩 が 自然 に 寄っ て い た 。 なん で 私
7:16と 母 は 言葉 を 失う 胸 の 奥 に 冷たい もの が
7:20流れ込ん で くる の を 感じ た 。
7:23これは偶然か?似ているだけなのか。でも直感が全身を早け立たせながら叫んでいた。この人間違いなくお父さんだ。私も母全く同じ意見だったんだ。
7:36本当にお父さんだったのか?なんか本人だと分かる証拠があったとか?
7:37[音楽]
7:42うん。うまくは言えないけど雰囲気っていうのかな?テレビに移った男性の立ち振る舞いが父と同じ感じがしたんだ。
7:51なるほど。 身内の缶ってやつか。
7:53まあ、ずっと一緒に暮らしてたんだしな。
7:56ねえ、さっきのテレビやっぱりお父さんだったよね。母はゆっくりと頷いた。
8:03うん。私もそう思う。
8:06私たちはテレビのロケが行われた港町をすぐにネットで調べ、ロケ地となった商店街の情報を書き集めた。
8:15天名観光マップ近隣の宿泊施設母は情報をプリントアウトして私はナビにルートを入力する本当に行くの?
8:25行かなきゃダめだと思う。
8:27見つけたい気持ちと見つけるのが怖い気持ち。その両方を抱えたまま私たちは車に乗り込んだ。
8:27[音楽]
8:35家 から その 港町 まで は 片道 6 時間 の 長旅
8:39だっ た けれど 不思議 な こと に ラジオ も 音楽
8:43も 流れ て い ない 車内 は 妙 に 静まり返っ て
8:46いる 。 カーブ を 曲がる たび に タイヤ
8:49の擦すれる 音 だけ が 耳 に 残っ た 。 助子 席 の
8:52私 は スマホ を 握っ た まま ただ 前 を 見つめる
8:56しか なかっ た ん だ 。
8:58もし本当にお父さんだったらどうする?私が絞り出すように呟やいた言葉に母はハンドルを握りながら少しだけ目を伏せた。
9:08ちゃんと聞くつもりよ。なんであんなことをしたのか。全部
9:11[音楽]
9:14私も聞きたいでも怖い。
9:18わかる。
9:19私たちは必死に父を探した。
9:22い なく なっ た あの 日 から 何 度 も 何 度 も 警察
9:26に 届け て ビラ を 作っ て 知り合い を 辿どっ て
9:29ネット の 掲示 板 に も 書き込ん で 毎日 どこ か
9:33で 父 が 戻っ て くる の を 願っ て い た 。 それ な
9:37の に あの テレビ 画面 の 奥 で 笑い ながら
9:40焼き魚 を 放張っ て い た あの 人 が もし 本当 に
9:44父 だ と し たら 私たち は 何 の ため に 4 年間 を
9:48費やし て き た ん だろう 。 それ に [音楽]
9:51一緒 に い た 女性 は 誰 ? 私 の 頭 の 中 に 浮気 の
9:552 文字 が 浮かぶ 。 父 は そんな 人 じゃ ない
9:58はず だ 。 で も あの 状況 を 見る と どう し て も
10:01疑っ て しまう 。 浮気 相手 と 一緒 に 暮らし
10:05たかっ た から 私たち を 置い て どこ か に 行っ
10:07た の か 。 そう 考える と 辛く て 仕方ない 。
10:11それ に これ から 母 と 一緒 に 父 に 会い に 行く
10:14の に 本当 に 浮気 し て い たら どう しよう 。
10:17あまり に も 母 がかわいそう だ 。
10:20その時私はどうすればいいんだろう。そんなことばかりが頭の中をぐるぐる回っていたんだ。
10:20[音楽]
10:27確かに娘の立場としては複雑だよな。せめて浮気じゃないといいんだけど。
10:32でも突然なくなるって言ったらやっぱり浮気の可能性が高いよな。
10:34[音楽]
10:37母はずっと運転席に座ったままは
10:42ちょっと休憩しようか
10:43と気遣かってくれるのに今日は無言でアクセルを踏み続けていたお母さん。
10:49何?
10:50もしもし人だったらどうする?母は一瞬だけ考えてそれから苦笑いのような顔を見せた。
10:59それならそれで安心するかもね。でも私は多分あの人だと思う。だってあの笑い方何百見てきたもの。
11:04[音楽]
11:10私もそう思った。画面の橋に一瞬移っただけなのに。
11:14あの 後ろ姿 、 顔 の 輪郭 、 魚 を 食べる 時 の く
11:19まで 全部 覚え て いる 。 あれ は 父 だっ た 。
11:23間違い ない 。 いろんな [音楽] 感情 が
11:25入り混じっ て 何 度 も 車酔い し そう に なっ た
11:28。 知り たい けど 知ら なく て 良かっ た と 思っ
11:31て しまい そう な 自分 が 怖い 、 [音楽]
11:33思い空気 が 6 時間 も私
11:37を 包み込ん で い た ん だ 。 なん か こっち まで
11:40緊張 し て き た な 。 使っ
11:42て欲しくないような。
11:44私と母が A
11:45町に着いたのはもう昼を過ぎた頃。中
11:496
11:50時間以上かかって正直ヘトヘトだったけど眠気も疲れも吹っ飛んでた。気持ちはなんていうかぐちゃぐちゃ。
11:59お父さん本当にいるのかな?
12:01母が運転席でボそっとつく。私もそれを否定できない。
12:04[音楽]
12:07い て 欲しい よう な で も 会う の が 怖い よう な
12:10そんな 複雑 な 気持ち だっ た 。 車 を 止め て
12:13私たち は 町 の 中心 に ある 商店 街 に 向かっ た
12:17。 小さな 町 で 歩い てる 人 も 少ない 。 で も だ
12:21から こそ 誰 か の 顔 は すぐ に 覚え られる ん
12:24だろう 。 母 が 手 に 持っ て い た の は 数 年 前 の
12:28家族 写真 。 失走 する 直前 家族 3 人 で 撮っ た
12:32やつ 。 父 の 顔 を 指差し ながら 商店 街 の お 店
12:36を 回っ て 聞い て み た 。 する と 嘘 みたい に
12:39簡単 に 見つかっ た 。 詳しく 聞く と [音楽]
12:42町 の 外れ に ある 冷凍 加工場 で 働い てる
12:45らしい 。 あの テレビ で やっ て た 場所 だ 。
12:48[音楽] 商店 街 の 人 も 旅行 の 方 に いる はず
12:51と 口 を 揃え て いっ た 。 その 言葉 を 聞い て 母
12:55が 小さく震え て た 。 本当 に
12:59それ だけ つい て 私たち はすぐ に 車 に 戻る 。
13:03ケ図 アプリ で 冷凍 加工場 を 探し ナビ に 入れ
13:06て 向かう 途中 車内 の 空気 は ずっと 重かっ た
13:10。 2人 とも 何 も 話さ ない 。 音 も なく ただ
13:14エアコン の 風 の 音 と タイヤ の 音 だけ が
13:17聞こえ て た 。 父 が 本当 に い た と し て なん で
13:21何 も 言わ ず に 私たち を 置い て 行っ た の か 。
13:23[音楽] ずっと 元気 で 生き て 普通 に 暮らし
13:26て い た の に なん で 連絡 1 つ [音楽] よさ
13:29なかっ た の か 。 母 も 同じ こと を 思っ て た ん
13:32だ と 思う 。 工場 の 場所 は すぐ に 分かっ た 。
13:36町 が 小さい から だろう 。 海沿い に ポツン と
13:39立つ 冷凍 加工 の 工場 。 灰色 の 外壁 に 塩風 が
13:44染み込み 、 どこ か さびれ た 雰囲気 が 漂っ て
13:47い た けれど そこ へ 向かう 途中 私たち に は 1
13:51つ だけ 気がかり な こと が あっ た ん だ 。 それ
13:54は 町 の 人々 が 言っ て い た 慎介 さん と いう
13:57名前 [音楽] 。 場 の 人 だ と 聞い た はず な の
14:00に 、 その 名前 は 私 に も 母 に も 全く 聞き覚え
14:04が なかっ た 。 父 の 名前 は BO 。 [音楽]
14:08BO と いう 名前 は どこ で も 全く 出 て こ
14:11なかっ た 。 まるで そんな 人 は い ない か の
14:13よう に けれど 、 シース さん と いう 名前 だけ
14:17が どこ で も 自然 に 語ら れ て い た 。 スーパー
14:20の 店頭 で も 港 の 近く で も 商店 街 で も もし か
14:25し たら 偽名 [音楽] を 使っ て いる の か も
14:27しれ ない 。 なぜ 父 は 偽名 を 使っ て いる の か
14:30。 町 の 中 に漂う 違和 感 に 私 の 胸技 は つい て
14:35い た 。 隣 を 見る と 母っ た まま 眉間 に シ を
14:39寄せ て い た 。 お母さんどう 思う ? 私 は どう
14:43し て も 我慢 でき なく て 隣 に い た 母 に
14:46話しかける 。 母 は 数秒沈黙 し た 後 小さく
14:50[音楽] 答え た 。 もう あの 人 が 何 を し て
14:53いよう と 驚か ない 気 が する 。 この 言葉 に 私
14:57も 小さく 頷く 。 そう 、 きっと どんな 理由 を
15:01聞かさ れ て も 私 は もう 驚か ない 。 私たち は
15:05まっすぐ 工場 へ 向かっ た 。 灰色 の 門 の 先 に
15:09作業 服 を 着 た 人 たち が 出入り し て いる 。
15:11その 中 に 1人 [音楽] 明らか に 見覚え の
15:14ある 後ろ姿 。 あの 歩き 方 、 あの 方 [音楽]
15:17の 傾き 方 あの 背丈 間違い ない 父 だ 。 で も
15:23その 人 に 向かっ て 誰 か が 何か を 言っ た 時 、
15:26彼 は すぐ に 振り向い た 。 その 時 呼ば れ て い
15:29た 名前 は シまた [音楽] だ 。 やっぱり あの
15:33人 は と呼ば れ て いる 。 私たち が 知る 父 で
15:37[音楽] は ない 。 今 ここ に いる の は シス と
15:40いう 名前 で 暮らしている まるで別人 の よう
15:43な 父 だっ た 。 何 が 起こる ん だ よ 。 記憶喪失
15:47[音楽]
15:48と か で は ない の か な 。 母 は 一歩 前出る 。
15:52その 背中 に ためらい は なかっ た 。 母 の 声 は
15:56低く [音楽]
15:57静か だっ た 。 私 は その 後 責任 者 らしき 人 に
16:02[音楽] し さん に 合わせ て ください と だけ
16:05伝える と 少し 驚い た 顔 を し ながら も 工場 の
16:09奥 へ と 入っ て いっ た 。 [音楽] 待っ てる 間
16:12心臓 の 音 が 焼け に 大きく 響い て た 。 母 は
16:15黙っ た まま 手 を 強く 握りしめ て いる 。
16:19そして [音楽] 鉄 の 扉 が 開い て 1人 の 男 が
16:22姿 を 表し た 。 男 は かなり やれ て た 。 白髪 も
16:26多く 顔色 も 悪い 。 で も 間違い なく 父 だっ た
16:30ん だ 。 お父さん 私 が そう かけ た 瞬間 の 表情
16:35が 変わっ た 。 なん だ か怒ってる よう な 表情
16:38だ 。 なん で
16:41低い声 で 言っ た 。 [音楽]
16:43まるで別人 に なっ て しまっ た よう な 態度 に
16:46私 は どう すれ ば いい の か わから ない 。
16:48母が震える声で言う。
16:51あなた本当に美なの?なんでこんなところにいるの?
16:51[音楽]
16:55でも父は眉動かさずに公
16:59俺はシだ。
17:00B
17:01オなんて名前じゃない。ここには俺の新しい人生があるんだ。頼むからもう来ないでくれ。
17:08その言葉に私も母を飲んだ。家族だったはずなのに何かを隠している。明らかに様子がおかしい。
17:13[音楽]
17:18追い返さ れ た 私たち は 食堂 の 窓際 で 俯い た
17:22まま 黙々 と 橋 を 動かし て い た 。 冷え た
17:25味噌汁 の 湯 が どこ か 遠く 感じる 。 父 に 会え
17:29た と いう 事実 より も あの 他人 の よう な 態度
17:32が 胸 を 締めつけ て い た 。 なん で あんな風 に
17:36母 が つい た その声 も 小さく て震え て い た 。
17:41その 時斜め 後ろ の 席 から 1 人 の 近づい て
17:45くる 。
17:46年の頃は父と同じくらい作技姿で日焼けした顔にどこか人の良さそうな表情が浮かんでいた。すさんのことで来られたんですよね。
17:57思わず顔をあげる私たち。
17:59すみません。工場で一緒に働いているエスタと言います。ちょっと気になってて声かけさせてもらいました。
17:59[音楽]
18:07母が小さく頷く。
18:09え、でも追い返されてしまいました。
18:12エスタさんは少し言いにくそうに言葉を選びながら静かに話し始めた。
18:17しすさん、あの人この町に来てもうすぐ
18:214
18:21年になります。最初は訳けありなんだろうなと思っていましたけど、ある日なことを言い出して俺は生まれ変わったんだ。前の人生とは縁を切ったって。
18:32そしてス田さんは恐る恐るといった風に続けた。
18:32[音楽]
18:37もしかしたらお 2
18:38人も聞いたことがあるかもしれません。
18:41けって名前の女性なんですが、
18:43私は息を飲んだ。稽古というのは数年前に報道でも取り上げられていた進行宗教の教祖の名前だった。地方の小さな港町を拠点に癒しと生を歌って信者を増やしていたが過激な勧誘や金銭トラブルで問題しされていた人物。
19:02シさん、その稽古って女性と今一緒に暮らしてるんです。
19:08え 、 一緒 に 暮らし てる ? 信じ られ なかっ た
19:11。 あの 幻覚 で 真面目 だっ た 父 が エスタ さん
19:15の 話 に よれ ば 父 は 稽古 に 言わ れる が ママ に
19:18名前 を 変え 過去 を 捨て た こと に し て この 町
19:21で 新しい 人生 を 歩み 始め て い た らしい 。
19:25そして 工場 で 働き ながら も 休日 は 稽古 と 共
19:28に 信者 向け の 集会 や 公和 を 手伝い と いう 。
19:33この 町 に 来 た ばかり の 頃 は 無理やり 連れ て
19:35こ られ て なんて 聞き まし た 。 今 考える と
19:39本当 だっ た の か もっ て 最近 は どこ か 疲れ て
19:43いる よう に 見え まし た 。 もし か し たら 自分
19:46で も 間違い に 気づい [音楽] てる の か も
19:48しれ ませ ん 。 で も もう 戻れ て 思っ てる の か
19:52も しれ ませ ん ね 。 私たち は 言葉 を 失っ た 。
19:55父 は 私たち を 裏切っ た の で は なく 壊さ れ て
19:59しまっ て い た の か も しれ ない 。 食堂 で
20:02エイスタ さん から 衝撃 の 話 を 聞い た 私たち
20:05は 宿 に 戻る と すぐ に ノート パソコン を 開い
20:08て 稽古 宗教 港町 など の キー ワード で 検索 を
20:13始め た 。 出 て き た の は いく つ も の 記事 と
20:16体験 団 。 稽古 は 数 年 前 から 港町 で 活動 し て
20:20いる 進興 宗教 団体 の 教祖 生まれ変わり の 地
20:24と し て 町 を 申請 し 外会 と の 縁 を 断立ち切ら
20:28せる こと で 信者 を 囲い込む 手法 だ と か 悩み
20:31が 言え た 人生 が 変わっ た と 語る 信者 の 一方
20:35で 金銭トラブル家族
20:37と の 引き心理的支配など
20:40の告発 も 多い
20:41あの人まさか
20:43母が手で口を抑える私も手が震えてい
20:47た、その中に見覚えのある写真があった。
20:50うわあ、完全にアウトなやつじゃん。なんでこんなことに早く助け出さないと取り返しがつかないんじゃないか。
20:58けこと並んで笑う父の姿。別人のように痩せ目の商店はどこかをぼつかない。その写真のキャプションには新たな人生に感謝を語るすさん亀とあった。
21:12やっぱり 本当 に あの 人 は 私 は 頭 を 抱え た 。
21:17怒り と も 悲しみ と も つか ない ぐちゃぐちゃ
21:20な 感情 が 胸 の 奥 で 渦 を 巻く諦める
21:24わけ に は いか なかっ た 。 次 の 日 もう 1度
21:28工場 に 向かっ た 。 だ が 父 は い ない 。 代わり
21:31に エスタ さん が 教え て くれ た 。 今日 は 集会
21:34の 日 だ から 街外れ の 集会所 に 行っ てる はず
21:38です 。 私たち は その 集会所 を 尋ね た が 、
21:41そこ に い た 稽古 から は 取り着く 島 も なかっ
21:44た 。 この 人 は もう 前 の 人生 を 捨て た ん です
21:47。 あなた たち が 干渉 する 権利 は あり ませ ん
21:51と 淡々 と し た 口調 で そう 言い 放つ 女 。 私 は
21:55体 が 震える の を 抑え ながら なん と か 母 を
21:59その 場 から 引き離し た 。 その 後 私たち は
22:02地元 の 役所 や 図書 館 で 調査 を 進め 、 稽古 の
22:06団体 が 過去 に も いく つ か の 町 で 問題 を
22:08起こし て い た こと を 知る 。 県外 の 新聞 に は
22:12行方 不明 者 が その 団体 と 関わり が ある と
22:15いう 記述 も あっ た 。 これ もし か し たら
22:18お父さん だけ じゃ ない か も しれ ない 。 母 は
22:20頷い た 。 そして 数 日 後 、 町内 で の 稽古 に
22:24対する 不正 疑惑 が 不上 。 市 の 後報 で も 宗教
22:28活動 に よる 住民 トラブル に つい て 注意 換期
22:31が 出さ れ た 。 騒ぎ が 広がる 中 、 稽古 の 団体
22:35に 内部 トラブル が 起き た 。 資金繰り の 問題
22:38が 明るみ に 出 て 一部 の 信者 が 騙さ れ た と
22:42告発 を 始め た ん だ 。 その 混乱 の
22:45最中やく父が私
22:47に 連絡 を し て き た 。 震える 声 で こう 言っ た
22:51。 帰り たい で も 怖い ん だ 。 どう し て いい か
22:55分から ない 。
22:56母は電話口で泣きながら答える。
22:59今から迎えに行くよ。何も言わなくていい。ただ帰ろう。
23:04私も涙が止まらなかった。あの厳しかった父がそんな弱々わしい声を出す日が来るなんて。父が帰ってきて数日後では稽古の宗教団体に対する告発が加速していた。信者たちの中には土地を担保に多額の献金をさせられた。
23:23病気 は 信仰 で 治る と 言わ れ て 治療 を
23:26拒ばまさ れ た と いっ た 深刻 な 被害 を 訴える
23:29人 も 出 て き た 。 週刊 市 の 記者 も 港町 に 入り
23:33稽古 と 団体 の 実態 が 徐々 に メディア で
23:36明るみ に 出 始める 。 その 記事 の 中 に は
23:39シース と いう偽名 で 暮らして た父 の 証言 も
23:42乗っ て い た 。 私 は 家族 を 捨て名前 を 変え て
23:46この 町 で 暮らして まし た 。 全て は 稽古 に
23:49言わ れる まま でし た 。
23:50今では自分が何を信じていたのかも分からないんです。
23:55世間の反響は大きく、やがて宗教団体には強制操作が入った。詐欺侵入、監禁水など複数の罪に問われた稽古は逮捕。かつての信者だった者たちの証言が次々と集まり、彼女が気づいた城はあっという間に崩れ去った。稽古が連行されるニュースを母とリビングで見た。
24:10[音楽]
24:18母は静かに
24:19これでやっと終わったんだねと呟いた。後から分かったことだけど父がなくなったあの日偶然稽古に声をかけられたんだそうだ。
24:30普段 だっ たら あまり 知ら ない 人 と 話 を し
24:32ない 父 だっ た の に 、 あれ よ 、 あれ よ と いう
24:35間 に 車 に 乗せ られ 、 気 が つい たら 港町 まで
24:38来 て [音楽] い た と か 、 少し 強引 で
24:40人夏っぽい 人 だっ た らしく 、 なぜ か 父 は
24:44断れ ない まま 遠く まで 連れ去ら れ て しまっ
24:46た 。 教祖 に なる ほど の 人 は 他人 に 言う こと
24:50を 聞か せる 能力 が ものすごく たけ て いる
24:52らしい 。 本当 に 恐ろしい と 思っ た よ 。 父 が
24:56帰っ て き た と は いえ 、 私たち と 一緒 に
24:59暮らし て いる わけ で は ない 。 父 は 現在 専門
25:02の 施設 に 入院 し て いる 心 の ケア と 生活 の
25:06債権 を 目的 と し た プログラム を 受け て おり
25:09、 石 や カウンセラー と 共 に 少し ずつ 自分 を
25:12取り戻す 日々 を 送っ て いる 。 正直 な ところ
25:16父 と 距離 を 取る こと に 対し て 母 も 私 も 迷い
25:19は あっ た けれど 今 の [音楽] 父 に 必要 な の
25:22は 身近 な 家族 の 上 で は なく 冷静 に 向き合っ
25:26て くれる 第 3 者 の 支援 な の だ と 思っ た ん だ
25:29。 見失い た 時間 を 安易 に なかっ た こと に は
25:33でき ない 。 本当 は 怖い ん だ 。 また 誰 か に
25:36影響 さ れ て わけ が 分から なく なる ん かって
25:40。 そう言 [音楽]
25:42に 私 はっきり と 言っ た 。 怖い なら 頼っ て
25:46ほしい 。 私たち は その ため に いる 家族 な ん
25:49だ から 。 その 瞬間 父 は 初めて 涙 を 見せ た 。
25:54涙 を 流す 姿 を 私 は 小さい 頃 以来 見 た こと が
25:58なかっ た ん だ 。 それ で も 私たち は まだ 回復
26:02の 入り口 に 立っ た ばかり 。 月 に 1度 面会 に
26:06訪れる と 父 は 白い 病院 の まま 施設 の 中庭 で
26:10私たち を 迎え て くれる 。
26:12今日は元気にしてた?
26:14うん。リハビリでちょっと筋肉痛だけどな。
26:17そんな何気ない会話を買わせることがどれだけ尊いかを私は初めて知った。母は今地域のボランティア活動に参加している。自分たちが経験した出来事を匿名の体験団として提供し、同じように家族の喪失に苦しむ人の力になろうとしているんだ。
26:37辛かったけど無駄ではなかったって思いたいのよ。
26:41そう 言っ て ほ 微笑む 母 は 強い 。 私 は その
26:45背中 に これ まで どれ ほど 支え られ て き た ん
26:48だろう 。 この 事件 が 起こる まで は 父 を 失っ
26:51た と 思っ て い た けれど 今 は 違う 。 私たち は
26:56取り戻し た ん だ 。 すぐ に 完全 に は 戻ら ない
26:59し 時 に は また 混乱 する こと も ある か も しれ
27:02ない 。 で も それ で も いい 。 私たち は
27:06ちゃんと 前 を 向い て 歩い て いる 。 失わ れ た
27:094 年間 を 超え て 今 ようやく 家族 を 始め
27:12られる 気 が する 。 父 の 治療 が 終わっ たら
27:15また 家族 旅行 に 行き たい と 思っ てる ん だ 。
27:18[音楽] そんな 日 が 1 日 で も 早く 来る こと
27:20を 願る よ 。 と いう わけ で 聞い て くれ て
27:23ありがとう 。 私たち は あれ から 引っ越 し て
27:26田舎 のんびり し た地域 で 楽しく
27:29暮らしている 。 あと 数 [音楽] ヶ月 で 父 が
27:31戻っ て くる の で 親高校 しよう と思る よ 。
27:35つ一致家族にちれ。
27:37洗脳ってマジで怖いんだな。俺も気をつけよう。
27:41一ち父が無事でよかった。
27:43今回の動画について皆さんのご意見などをコメント欄で是非お聞かせくださいね。動画が面白いなと思った方は高評価やチャンネル登録もお願いいたします。それではご視聴ありがとうございました。
27:59うん 。