Full transcript
0:0030
0:00歳の俺は車内でキも太と呼ばれていた。潰れかけたポーランドの営量書へ厄介払いで飛ばされた。総別会で部長は笑った。
0:08向こうの言葉なんて話せないだろ。
0:11履歴書にはポーランドご先行と最初から書いてあった。
0:148
0:15年間誰も読まなかっただけだ。それを最初に開いたのは現地の女性スタッフだった。俺の仕事は産業用ミシンメーカーの営業。成績は中の毛、担当は国内の小さな法制工場だった。
0:29ただ 経歴 だけ は 車内 の 誰 より 尖がっ て い た
0:32。 大学 は 外国 語 学部 の ポーランド 語 先行 。
0:35在学 中 に 1 年 現地 へ 交換 遊学 も し て いる 。
0:38英語 と ドイツ 語 も 学部 で 仕込ま れ 就職 で は
0:41大手 勝者 の 内定 も 持っ て い た 。 それ を 決っ
0:44て この 会社 に 入っ た 父 が 待場 で 古い ミシン
0:47を 直す 職人 だっ た 。 分解 さ れ た 機会 の 中身
0:51を 見る の が 子供 の 頃 から 好き だっ た 。 語学
0:54は 道具 で 情熱 は いつ も 機械 の 側 に あっ た 。
0:57だ が 車内 で の 評価 は 機械 の 話 しか し ない
1:00キも た 。 飲み会 で カ の 構造 を 熱く 語っ て
1:03以来 席 が 1 つ ずつ 遠く なっ て いっ た 。 入社
1:061 年 目海外要因 の 車内 交募 に 手 を上げ た
1:09こと が ある 。 面接 で 機械 の 話 を し すぎ た 。
1:13君 は 現場 向き じゃ ない 。 落とし た 側 の 一言
1:15は それ だけ だっ た 。 それ きり 俺 は 自分 の
1:18経歴 を 口 に し なく なっ た 。 言っ て も どうせ
1:21読ま れ ない 。 そして 8 年 後営量 部長 に 呼ば
1:24れ て 告げ られ た ポーランド 南部 の 営業 所 へ
1:27行け 、 全任 者 は 3 人 とも 1 年 持た なかっ た
1:30。 君 みたい な の が [音楽] 向い てる ん だ 。
1:32実質 の 厄介払い だっ た 。 語学要因 も つか
1:36ない 。 条件 は 1 年 で 黒 でき なけれ ば 閉鎖 。
1:39部長 は 最後 まで 気づか なかっ た 。 この 会社
1:42が 捨てよう と し て い た の は 欧州 で 唯一 通訳
1:45なし で 向上 し と 機械 を 語れる 社員 だっ た 。
1:48現地 の 事務 所 は 想像 以上 に ひどかっ た 。
1:51蛍光灯が 1
1:52本切れたまま、机には去年の書類が積まれている。壁のカレンダーは
1:563 ヶ月前で止まっていた。人はった
1:591 人。金髪を 1 つに結んだ 20
2:01代後半の女性。それが英子だった。名刺を差し出すと彼女は日本語で答えた。
2:07初めまして。 4 人目の所長さんですね。
2:10驚くほど優な日本語だった。だが目は全く笑ってない。
2:14先に言っておきます。どうせ半年で帰る人ですよね。
2:18返す言葉がなかった。 [音楽] 全人 の 3 人
2:21は 誰 も 1 年 持た ず に 日本 へ 帰っ て いる 。
2:24この 人 は それ を 3 回 見送っ て き た の だ 。
2:27初日 は 在庫 を 数える だけ で 終わっ た 。 A子
2:30は 必要 な こと 以外 一言 も 話しかけ て こ
2:33なかっ た 。 俺 が 何者 か も 聞こう と は し
2:36なかっ た 。 慣れ て いる の だ と 思っ た 。 期待
2:38し て 裏切ら れる こと に 倉庫 の 棚 の 奥 に 古い
2:42ダン ボール が 積ん で あっ た 。 埃り を 払っ て
2:44開け て みる 。 出 て き た の は 1980 年 代 の
2:48方 の 部品 だっ た 。 俺 は 思わ ず 声 を上げ て い
2:51た 。 これ まだ 現役 の カ じゃ ない か 。 型番 を
2:54読ん だ だけ で 用途 が 浮かぶ厚物 を 縫う ため
2:57の 下 軸 思い事 専用 の 抑え か 。 どれ も 父 の
3:00工場 で 嫌 と いう ほど 触っ た もの ばかり だっ
3:03た 。 気づく と 英子 が 目 を 丸く し て いる 。
3:06その前 の所長 が 捨てろ 言っ て た もの です 。
3:10とんでも ない 。 この 街 で これ が いる
3:12工場絶対 に あり ます よ 。 部品 の名前 全部
3:15分かる ん です か ? 見れ ば 分かり ます 。
3:18そんな工場この町にありますか?
3:20明日探しに行きましょう。箱を抱えた俺を英子はしばらく見ていた。よく朝栄の運転で町へ出た。この町は家具の地と車の内装の法制で食っている。工場の数だけミシンがある土地だった。最初に飛び込んだのは従業員
3:3710
3:37人ほどの小さな家具工場。奥から現れたのは白髪の老食人。顔を見るなり手を振って追い払う仕草をされた。
3:45日本のセールスなら帰ってくれ。
3:47どうせ買い替えろと言うんだろう。
3:49英子が通訳しようと身を乗り出す。その前に俺の口が勝手に動いていた。飛び出したのはポーランド
3:555 だった。奥のミシン
3:571987
3:58年生ですよね。老色人の眉が動いた。さっきから音が跳ねています。おそらく下軸の型です。工場の奥から聞こえるリズムのわずかな乱だれ。実家の作業場で毎晩聞いていた音だ。
4:11あんた今なんて言った?
4:13あの方の部品はまだ出ます。
4:15暑い針地を縫うなら新型より正直そっちが上です。買い換える必要はありません。直して使う方がかっこいい。老食人がポカンと口を開けた。それから腹を抱えて笑い出した。
4:2730
4:27年やってきたが日本人にそう言われたのは初めてだ。
4:31ふと横を見ると英子が資料を胸に抱えたまま立ち尽くしていた。通訳の出番が
4:34[音楽]
4:371
4:37度も回ってこないまま将団が終わろうとしていた。
4:40聞けば この 30
4:41年尋ねてくる日本の営業は反デを押したように新型のカタログを置いて帰るだけ。機械の中身の話をしたものは
4:491
4:49人もいなかったという。俺は箱からした軸を出して見せた。昨日倉庫で見つけました。
4:55これうちに
4:56その場で補修部品の注文を受けた。金額にすれば数万円。それでも不妊して初めての受中だった。帰り際に老食人は俺の手を両手で握ってきた。油と糸の匂いのする手だった。
5:09[音楽] 父の手と同じ匂いだった。
5:128
5:12年ぶりに自分の言葉で仕事をした気がした。帰りの車の中でえ子はずっと黙っていた。信号で止まった時やく口を開く。
5:21話せたんですね。私通訳のつもりでずっと隣に立っていました。
5:25すみません。
5:26謝ることじゃないです。悔しいだけです。私
5:305 年こにいてあんな顔をさせたこと
5:321
5:33度もない。でもどうして黙っていたんですか?
5:36少し考えてから俺はこう答えた。 [音楽]
5:38聞かれなかったので嘘ではなかった。
5:418
5:41年間誰も俺の履歴書を開こうとしなかった。開かれないまま俺も差し出すのをやめていた。息を飲む音が聞こえた。信号が青に変わっても彼女はしばらく動かなかった。
5:53ずるい人ですね。
5:54声が少しだけ震えていた。その時の俺は知らなかった。今口にした言葉が彼女がこの
6:015
6:01年自分に言い聞かせてきた言葉と全く同じものだったことを。
6:06小口 の 受中 は 少し ずつ 増え て いっ た 。 3
6:09ヶ月 で 30 件部品 の 注文 が 途切れ なく なっ
6:12た 。 だ が 本社 の 評価 は 0 だっ た 。 月 の 報告
6:16会 で 部長 は 画面 の 向こう で 花 を 鳴らし た 。
6:19一 件数万円 の 部品 を 売っ て 何 に なる ん だ 。
6:22やっぱり キ に は 営業 所 は 無理 だっ た な 。
6:25画面 の 橋 で 栄子 の 指 が 止まる 。 日本 語 が
6:28分かる 彼女 に は 全部 聞こえ て い た 。 それ で
6:30も 俺 たち に は 次 の 一手 が あっ た 。 [音楽]
6:33地域 で 最大 の 家具 メーカー 従業 員 400 人
6:36法制 ライン だけ で 60 代 の ミシ ここ を 取れ
6:39ば 数字 の 桁 が 変わる 本社 が 唯一 数字 と
6:42認める 規模 だ 。 これ を 落とせ ば 黒ジ の 目 は
6:45ほぼ 消える 。 プレゼン の ひり が 決まっ た 夜
6:48英子 は 事務 所 に 残っ た 。 よく 朝 する と 机 に
6:51分厚い 資料 の 束 が あっ た 。 現地 の 工場 の
6:54可時 季節 ごと の 記事 の 変わり 方 この 町 の
6:58法制ライン に 合わせ て 全部 作り直して ある
7:00。 5 年分のメモから起こしました。
7:03目の下に恋ができていた。俺は本社に承人を求めた。帰ってきた返事は
7:092
7:09両だった。標準カタログ以外は使うな。現地で勝手な資料を作るのは来ていだ。え、子は何も言わなかった。ただ資料の束を静かに引き出しにしまっただけだ。
7:16[音楽]
7:20規定ですから仕方ないです。
7:22慣れた声だった。 [音楽]
7:235
7:24年かけて鳴らされた声だった。当日本社から同席者が飛んできた。
7:28[音楽] 会議 室 に は 先方 の 役員 と 工場 長 が
7:32並ん で いる 標準 カタログ の 翻訳 版 が 配ら れ
7:35た 。 開い た 瞬間 に 分かっ た 。 この 町 の 記事
7:38の 厚み で は 意味 を なさ ない 数字 ばかり だ 。
7:41俺 は ポーランド 語 で 口 を 挟もう と し た 。
7:44途端 に [音楽] 袖 を 引か れ た 。 勝手 な こと
7:46を する な 。 通訳 を 通せ 声 を 潜め て 言わ れ た
7:49。 理由 は 明解 だっ た 。 車内 の 語学 認定 者
7:53リスト に 俺 の 名前 は 載っ て い ない 。 8 年 前
7:56誰 も 履歴 書 を 開か なかっ た 。 [音楽] その
7:58せい で 俺 は 車内 で 今 も 言葉 の でき ない 男
8:01だっ た 。 あと は 地獄 だっ た 。 中身 の 合わ
8:04ない 翻訳 資料 を 順番 に 読み上げる だけ 。 目
8:07の 前 で 先方 の 顔 が 少し ずつ 覚め て いく の が
8:10分かっ た 。 工場 長 が 途中 で腕時計 を 見 た 。
8:13[音楽] 質疑 は 3 分 で 終わっ た 。 残拝 だっ
8:15た 。 見送り に 出 た 工場 長 が 英子 に だけ
8:19[音楽] 何か 言っ た 。 後 で 役 を 聞い た 。
8:21うち の 記事 を 見 た こと が ある の かって 。
8:23帰り の廊下 で は 部長 に 食い下がっ た 。
8:26せめて
8:26資料だけでも現地に合わせてください。部長は
8:308
8:30年前と同じ言葉を返した。君は現場じゃない。その夜本社から通達が届く。営業所の閉鎖を
8:373
8:38ヶ月前倒しにする。転添付されていたのは
8:40A
8:41声の解雇通告だった。俺は言葉が出なかった。
8:445
8:44年勤務めた人間にメール一通で終わりだ。画面の文面は定型分ですらなかった。
8:50A
8:50子は画面を読み終えると小さく息を履いた。
8:534
8:53人目も同じでしたね。
8:55初めて彼女が感情のある声を出した。
8:58あなたも同じですよね。
8:59どういう意味ですか?
9:01私 5
9:02年こにいました。この町の工場を全部この足で回りました。駐罪の人は
9:073
9:07人とも言いました。君の日本語は素晴らしいって。
9:11そして誰も彼女の提案を本社へあげなかった。顧客リストも工場の稼働の記録も全部引き出しの中で
9:185 年分誇りをかぶっていた。
9:201
9:20度だけ理由を聞きました。
9:22私の日本語はアニメで覚えたものだからって。そんな覚え方の言葉は仕事には値しないって。
9:29え、この声が震えていた。
9:30だから私通訳でいることにしたんです。口を出さなければ笑われずに住みますから。
9:37俺は初めて自分から自分のことを話した。俺のポーランド後は大学で
9:414 年やりました。向こうで
9:431
9:43年暮らしました。履歴書に全部書いてあります。それでも
9:44[音楽]
9:488 年 1
9:48度も使わせてもらえなかった。え子が顔をあげる。
9:50[音楽]
9:52覚え方の問題じゃないんです。アニメでも大学でも同じだ。誰も見ようとしないだけだ。え、この目から涙が
9:591 つ落ちた。
10:00ずるいです。そんなこと
10:025 年間誰も言ってくれなかった。
10:04言い終わってから気づいた。 [音楽]
10:068
10:06年前交母に落とされた日から俺は言い返す口を自分で閉じていた。
10:108
10:11年感想だと分かっていて黙る側を選んできたのは他でもない俺だった。窓の外はもうくらい潰れかけの事務所に見られなかった人間が
10:202 人いた。
10:22撤収 の 作業 が 始まっ た 。 棚 を から に し て い
10:25た 俺 の 目 に 1 つ の ダン ボール が 止まっ た 。
10:28英子 が 捨てよう と し て い た 箱 だ 。 中身 は
10:31手書き の ノート だっ た 。 どの 工場 に どの
10:33機械 が 何 台 ある か 。 型番 、 導入年 担当 者 の
10:37名前 。 5 年 分 誰 に も 頼ま れ ず に 書き 続け た
10:40記録 だっ た 。 3 人 の 駐 員 に 見せ て 1度 も
10:44本社 へ 上がら なかっ た 神た 。 手 が 震え た 。
10:47これ 宝 の 地図 じゃ ない です か ? [音楽]
10:49残り 3 ヶ月 。 全部 飛び込み に 使う と 決め た
10:52。 そして 俺 は 頭 を 下げ た 。 一緒 に 来 て
10:55ください 。 通訳 と し て じゃ なく と し て 。
10:58もう 黙ら ない と 決め た 瞬間 だっ た 。 翌日
11:01から 俺 たち は 町 に 出 続け た 。 方法 は 単純
11:04だっ た 。 前 の 番 に ノート を 開く 。 その 向場
11:08に ある 機械 の 型番 から 必ず 切れる 部品 を
11:10割り出す 。 針 カ 、 [音楽] 押さえ金 送り場
11:14。 現物 を 鞄 に 詰め て 翌朝 その まま 持っ て
11:17いく 。 売り込み [音楽] で は ない 。 これ
11:20そろそろ 買え時き です よ ね 。 そう 言っ て 机
11:22に 置く だけ だ 。 断ら れる はず が なかっ た 。
11:25相手 が 今 困っ て いる もの を 先 に 持っ て き て
11:28いる の だ から 1 [音楽] 日 10 件 15 件 と
11:31回っ た 。 え 、 この 運転 で 町 の 橋 から 橋 まで
11:35は パン を かじり ながら 次 の 工場 の番 を 確認
11:38する 3 日目 の こと だっ た 。 英子 が 通訳 を
11:41やめ た 。 私 が 話し ます 。 俺 の 言葉 を 訳す の
11:45で は なく 、 自分 の 言葉 で 売り 始め た 5 年 分
11:48町 を 歩い た 人間 の 言葉 だ 。 工場 主 の 名前 も
11:52家族 の 話 も 全部 入っ て いる 。 俺 に は 出せ
11:55ない 売り 方 だっ た 。 その夜 俺 は 名刺 の 反下
11:58を 直し た 。 肩書き を 通訳 から 営業担当 に
12:02書き換える 。 すり上がっ た 1 枚 を渡す と
12:05勝手 に 変え ない で ください 。 そう言い
12:07ながら 彼女 は 名刺 を 両手 で 持っ て い た 。 朝
12:10から 彼女 は 自分 で 工場 に 電話 を かけ 始め た
12:13。 ポイント の 数 が 倍 に なっ た 。 受中 が 坂 を
12:16転がる よう に 増え て いく 。 労食 人 が 近所 の
12:19工場 を 紹介 し て くれ た 。 紹介 の 先 で また
12:22紹介 が 出る 。 [音楽] この 町 の 工場 主 は
12:25全員 どこ か で 繋がっ て い た 。 ノート に ない
12:28工場 も 増え て いく 。 英子 は 毎晩 それ を
12:30新しい ページ に 書き出し た 。 5 年間 誰 も 見
12:33なかっ た ノート が 毎日 開か れる よう に なっ
12:36た 。 月 が 変わっ て 6 日 目 、 事務 所 で
12:40パソコン を 叩い て い た 英子 の 集計 の 手 が
12:42止まっ た 。 中で分かった。
12:44え、今月もう 100 件目よ。
12:47ホワイトボードの数字を見上げたまま震えている。俺は日報からメモ上げずに答えた。今日の契約は
12:533
12:53件のみでした。嘘ではない。契約書に反をもらったのは本当に
12:583 件だった。英子がゼクする [音楽]
13:00のみ。 3 件がのみ。 1
13:02日重数が当たり前になった男には
13:053 件は静かな日でしかなかった。
13:08あなた感覚がおかしいです。
13:10そうですか。英子が笑い出した。
13:12この 町 に 来 て 初めて 見る 顔 だっ た 。
13:14冷たかっ た 横顔 が すっかり 別人 に なっ て い
13:17た 。 俺 の 8 年 と 彼女 の 5 年 が ようやく 仕事
13:21に 使わ れ 始め て い た 。 ただ 件数 だけ で は
13:24足り ない 。 一 件数万円 の 受中 は 本社 の 目 に
13:27は 映ら ない 。 そこ で やり 方 を もう 1 段 変え
13:30た 。 単発 の 部品 注文 を 年間 の 星 契約 に
13:33切り替え て いく 。 消耗 品 を 定期 で 納め 年 に
13:372 回 点検 に 入る 。 工場 は 機械 を 止め ず に
13:40住む 。
13:40こちらは売上が読める。工場主たちは喜んだ。
13:44壊れてから来る営業じゃなく壊れる前に来る営業か。
13:48老職人はそう言って
13:491
13:50年分まとめて反応した。契約書は英子が作った。
13:535
13:54年分のノートがあればどの工場に何がいるか全部分かる。数字の質が変わった。小さな積み上げが確かな売上に化けたのだ。本社の報告書の欄が初めて埋まった。見込みの数字がける。それは営業が未来をたということだった。
14:10閉鎖 まで 残り 3 週間 、 営業 書 の 月勝 は 前年
14:13の 4 倍 を 超え て い た 。 それ で も 本社 は まだ
14:16首 を 盾 に 振ら なかっ た 。 閉鎖 の 判断 は オン
14:19ライン 会議 で 下れる 。 会議 の 当日 現地 の 声
14:23など 通訳 を 挟ん だま劇 だ 。 そもそも 彼 は
14:26語学 認定 すら 持っ て い ない 。 その 時役員 が
14:291 枚 の 紙 を 読み上げ た 。
14:31外国語学部ポーランド先行在学中に現地へ
14:341 年交換留学
14:368
14:36年誰も開かなかった 1 [音楽]
14:38枚だった画面の向こうが静まり返った俺は
14:422
14:42人の客を会議に招いていた老人と俺が拝したあの最大手の責任者だ通訳を挟まず双方校に訳しただが決めては俺ではない英子が日本語で話し始めた
14:545
14:55年分の現地の声を聞いてください。
14:57誰 も 遮え切ら [音楽] なかっ た 。 閉鎖 は
14:59撤開 さ れ た 。 英子 は 正社員 に 投用 さ れ 、
15:02肩書き は 正式 に 営業 担当 に なっ た 。 閉鎖
15:07撤開 から 1 ヶ月 後 、 本社 から 打信 が 来 た 。
15:10本部 の 海外 統括 に 上がっ て こい [鼻息] 。
15:128 年 待っ た 肩書き だっ た 。 俺 は 断っ た 。
15:16理由 は 単純 だ 。 この 町 に は まだ 回り きれ て
15:19い ない 工場 が ある 。 それ に この 3 ヶ月 、 俺
15:22は もう 1 つ 気づい て い た 。 隣 で 電話 を
15:24かける 横顔 を 目 で 追う よう に なっ て い た 。
15:27[音楽] 不妊 から 3 年 が 過ぎ た 。 営業 所 は
15:30現地 法人 に 閣上げ さ れ た 。 [音楽] 看板
15:32がけ変わっ た 日 、 英子 は 写真 を 撮っ て い た
15:35。 社員 は 12 人 、 半分 は 近く の 工場 の 元
15:38職人 たち だ 。 機会 が 分かる 営 しか 取ら ない
15:41。 [音楽] それ が 俺 たち の 方針 だっ た 。
15:44A子 は その 栄養 責任 者 に なっ た 。 [音楽]
15:46通訳 で は ない 。 数字 に 責任 を 持つ 立場 だ 。
15:50星 契約 は 120 社 を 超え た 。 この 町 の 法制
15:53ライン の 8 割 が うち の 客 に なっ て い た 。
15:56[音楽] ある 日 日本 から 視察 が 来 た 。 部長
15:58だっ た 英語 が 優 な 日本 語 で 向場 を 案内 し て
16:02いく 。 稼働 率 、 契約 更新 率 [音楽] 。 次 の
16:053 年 の 投資 計画 部長 は 1度 も 口 を 挟め
16:09なかっ た 。 帰り は 居心地 悪 そう に 頭 を 下げ
16:12られ た 。 その 助かっ た 。 8 年 前 と 同じ 顔 で
16:16言葉 だけ が 違っ て い た 。 俺 は 恨み事 を 言わ
16:19なかっ た 。 おかげ 様 で それ だけ 返し た 。
16:22言っ て やり たい こと は 山 ほど あっ た 。 だ が
16:248 年 分 の 言葉 は もう この 町 で 使い 切っ て い
16:27た 。 部長 は 翌年 海外 統括 の 椅子 を 外れ た 。
16:31[音楽] 理由 は 聞い て い ない 。 興味 も
16:33なかっ た 。 その 年 の 秋 、 俺 は 事務 所 で ある
16:36もの を 英子 に 渡し た 。 小さな 額 [音楽] に
16:39入れ た 1 枚 の 紙 。 最初 の 受中 伝っ た 。 4 年
16:42引き出し に しまっ て あっ た 。 あの 朗職 人 が
16:45くれ た 数万円 の 注文 書 。 この 紙 が 俺 と
16:48あなた の 始まり でし た 。 [音楽]
16:50これからも隣で数えていてくれませんか?英子はしばらく黙っていた。それから伝票の縁を指でなぞった。
16:57私ずっと思っていました。あのノートはただの落書きだって宝の地図だと言ってくれた人はあなただけです。私の
17:055 年を見てくれた人も
17:07泣きながら頷いてくれた。はいというまでに
17:105 分かかった。
17:11返事が遅くてすみません。言葉が出なかったんです。
17:155
17:15年と 8 年黙ってきた 2 人の沈黙だった。
17:19翌年 日本 の 実家 に 連れ て 行っ た 。 [音楽]
17:21駅 から バス で 40 分 。 畑 の 中 の 古い 平屋
17:25だっ た 。 玄関 の 引き度 を 開け た 瞬間 ミ の 音
17:28が 聞こえ た 。 父 は まだ 作業場 に い た 。 70
17:31を 過ぎ て 仕事 は 近所 の 直し物 だけ 。 それ で
17:34も 手 を 止め ない 人 だっ た 。 A 子 は 靴 を 脱ぐ
17:37の も 忘れ て 作業 を覗き込ん で い た 。 この 音
17:40[音楽] あの 町の工場 と 同じ です 。 父 が
17:43あげ た 。 おう 耳 が いい な 。 言葉 は ほとんど
17:46かわさかっ た 。 それでも 2 人は 30
17:49分機械の前から動かなかった。父が指を刺す、英子が頷く部品の名前だけで会話が成り立っていた。帰り木は父が古い工具を
17:58[音楽] 1 本英子に渡した。
18:00これで直せ。
18:01それだけ言って作業場へ戻っていった。今では母がアルバムを広げていた。
18:06[音楽]
18:06うちの子昔から機械の部品集めてね。友達も呼ばないで毎晩ずっと分解して
18:12やめてくれという前に英子神を乗り出した。
18:15[音楽]
18:15見せてください。 棚の 1
18:17番上のガラスケース。中に並んでいるのは古いかだ。小学生の俺が小遣いで買い集めたものだった。家族以外に見せたことはない。
18:26素敵なコレクションです。
18:28冗談ではなく本気の声だった。
18:30私も日本語はアニメで覚えたんです。ずっと笑われる側でした。だから分かります。好きで集めたものを笑われるさ。
18:38母が黙って台所へ立った。戻ってきた時目が赤かった。
18:42[音楽]
18:43あの子の子とよろしくお願いします。
18:4525
18:45年誰も見きもしなかったな。それを綺麗だと言った人が隣に座っていた。その夜母がもう
18:521 つ教えてくれた。
18:53照者を蹴ったと聞いた晩、お父さんは何も言わなかった。でも
18:571
18:57人でお酒を飲んでいたのよ。嬉しかったんだと思う。
19:018
19:01年 1
19:02度も聞いたことのない話だった。見ていた人はちゃんといたのだ。式は日本ではなくポーランドのあの町であげた。散列したのは上司と職人ばかりだった。
19:10[音楽]
19:13背ロ慣れない男が照レ臭そうに乾杯する。最前列に座っていたのはあの老職人だった。
19:215 年前俺を追い返そうとした人だ。
19:231
19:23番いい椅子を用意しておいた。乾杯の温度でその人がグラスを掲げる。
19:28この町の工場はみんなこの
19:302
19:30人に助けられた。だから今日は全員が仕事を休んでいる。
19:34会場が笑いと拍手で埋まった。本社からは
19:36[音楽]
19:371
19:37人だけ来た。あの会議で履歴書を読み上げた役員だった。
19:41あの 1 枚は人事の棚に 8
19:43年ありました。開かなかったのは我々の落ち度です。
19:46深く頭を下げられた。恨みはもう残っていなかった。受付の机には
19:50[音楽]
19:512
19:52つのものを並べておいた。額に入れた最初の受中伝、そして
19:565
19:56年分の手書きのノート。どちらも長い間誰にも読まれなかった神だ。
20:01[音楽] 8 年開かれなかった俺の 1 枚。 5
20:04年見られなかった彼女の
20:051
20:06冊。俺たちはいのを最初に開いた人間だった。
20:102
20:10つは今現地法人の事務所の壁に並べてある。新しく入った社員は必ずその前で立ち止まる。その度英子は同じことを言うのだ。
20:19呼んでください。ここでは誰の紙も必ず誰かが読みます。
20:23彼女のカには今も父の工具と新しいノートが入っている。もう
20:285 冊目だ。 8
20:29年黙っていた男の話はこれで終わりだ。
20:29[音楽]
20:32今回 の 慣れ染め話 いかが だっ た でしょう か
20:35? この 動画 面白い と 思っ たら グッド
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20:51ありがとう ござい まし た 。